車のマイナス査定について
車を中古車買取店に売却する前に、査定を依頼して車の状態をきちんとチェックしてもらう必要があります。車の査定士は、車の車種や走行距離、グレード、年式などの情報だけではなく、エンジントラブルがないかどうか、車の修復歴、タイヤの状態などひとつひとつの項目について入念にチェックして、適正な査定額を提示しています。
万が一、車の状態が悪い場合は、マイナス査定になり、基本価格よりも減額になるケースもあります。ここではおもに、どのような場合にマイナス査定になるのか、詳しくご紹介していきたいと思います。プラス査定について今すぐ知りたい方は、中古車査定でプラス査定について掲載したページがありますので、参照するとよいでしょう。
車の査定でマイナス査定の対象となる項目について
車の査定において、マイナス査定の項目についてご紹介しましょう。1点が約1000円の計算になります。「特」や「I」などのクラスは、車種ごとのクラス分けです。
目次
●車体(ボディ) のマイナス査定について
車体の傷や塗装のマイナス査定については、下記の通りです。
・爪が引っかからない程度の薄い擦り傷がある場合は5点の減点
・元の色以外の特殊な色にすべて塗装した場合は250点の減点
・外板だけを塗装した乗用車系の車両は100点の減点
●外板のマイナス査定について
外板の塗装・板金・交換修理のマイナス査定は、下記の通りです。板金や塗装ついては、修理箇所の大きさにより、点数が変わっています。
●ミラー交換のマイナス査定について
ミラー交換のマイナス査定は、リモコンの操作不良、カバー破損、鏡の破損や曇りなどか確認された場合、すべてマイナス査定となり、減点の対象となります。
交換箇所とマイナス査定との関係については、下記の通りです。
ウインカー付のドアミラー 減点30点
ドアミラー(格納・電動式) 減点25点
ドアミラー(電動) 減点20点
オフロードタイプ車の大型・キャブタイプ・ドアミラー(手動) 減点15点
キャブタイプ・オフロードタイプの大型(電動・格納式) 減点50点
フェンダーミラー 減点20点
バン・トラック用小判型ミラー 減点10点
ルームミラーまたはアンダーミラー 減点10点
●フロントガラスのマイナス査定について
フロントガラスを交換した場合や傷が確認された場合も、マイナス査定となります。
・フロントガラスに薄いワイパー傷や修理跡があるもの、飛び石などにより小さな傷がみられる場合は、減点20点
フロントガラスの交換箇所については、無色透明以外のカラーの場合は減点75点、その他無色透明のものは減点65点となります。
●その他のガラスのマイナス査定について
その他のガラスの部分について、場所ごとにマイナス査定の減点数には格差が生じています。
・運転席や助手席のドアガラスのフィルムを貼っている場合、フィルムの貼り方が見苦しい場合、カードサイズ未満の線傷がみられる場合、ガラス文字書きなどの状態が確認された場合は、減点10点
その他のガラスの交換箇所のマイナス査定については、下記の通りです。
・熱線入りのリアガラス カラーを交換した場合は減点60点
・熱線入りのリアガラス その他を交換した場合は減点45点
・熱線なしのリアガラス その他を交換した場合は減点35点
・トラックのリアガラスを交換した場合は減点15点
・サンルーフガラスを交換した場合は減点55点
・三角ガラスを交換した場合は減点10点
●車の内装のマイナス査定について
車の内装は、汚れがひどい場合、またはニオイがきつい場合はマイナス査定の対象となります。とくに車にペットを乗せる場合や車内で喫煙する人は、減点数が高くなる場合もありますので、要注意です。
定期的に車内をクリーニングすれば汚れやニオイを除去することはできますが、クリーニングを施すことで修理したものとみなされるため、マイナス査定になります。
車の内装の状態とマイナス査定との関係は、下記の通りです。
・ペットのニオイはなく、ペットの毛が車内に付着している場合は、減点40点
・ペットのニオイがあり、ペットの毛が車内に付着している場合は、減点80点
・ペットやたばこのニオイがある場合は、減点40点
・車内の内張りや天井にタバコのヤニが付着している場合は、減点60点
・樹脂製部分のすり傷やテープ、シール、接着剤などの跡が確認された場合、ハンガータイプがついている場合は、減点10点
車の内装について各修理箇所とマイナス査定との関係は、下記の通りです。
・ルームクリーニングによる修理が確認された場合は、減点10点
・内装が著しく汚れている場合は、減点5点
・シートのへたり、カードサイズ未満のシミが1個、天井のたるみ、1センチ未満のビス穴、タバコの焦げ跡、焦げアナ、ほころび、かぎざきなどが2個以内で確認された場合は、減点10点
車の内装の交換箇所とマイナス査定との関係は、下記の通りです。
・セパレートシートやベンチシートの交換は、減点20~40点
・本革シート・フロントの交換は、減点50点
・天井内張りの交換は、減点15~40点
・本革シート・リアの交換は、減点100点
・リアシェルフの交換は、減点10点
・ヘッドレストの交換は、減点10点
・内装カバー類の交換は、減点10点
・フロアマットの交換は、減点35点
・トランクマット・ジュータン・トランクルーム内張りの交換は減点2~10点
・シフトノブの交換は、減点3点
・灰皿や小物入れを交換した場合は、減点2点
・コンソールボックスを交換した場合は、減点15点
・サイドボードの交換は、減点15点
・ダッシュボードの交換は、減点45点
●車のエンジンのマイナス査定について
車のエンジンは、車の心臓部にあたり、車の走行機能に大きく影響するため、一部については実費となります。ガソリンエンジン車の調整、修理、オーバーホール時のマイナス査定については、下記の通りです。
・アイドリングに不良個所が確認された場合、排気ガスの色が黒い、エンジンルーム内の汚れが大きいと判断される場合、減点20点
・エンジンが始動しない場合、または焼き付き等が確認された場合の減点については、実費となります。
・ヘッドガスケットからのオイル漏れやタイミングベルトの異音が確認された場合は、減点60点
●エンジンルームのマイナス査定について
エンジンルーム内の部品の交換や修理、オーバーホール時のマイナス査定については、下記の通りです。
・ターボチャージャの交換は減点120点
・ファンベルトの交換は減点10点
・フューエルタンクの交換は減点30点
・オルタネータの交換は減点40点
・ウォータポンプの交換は減点25点
・オイルパンパッキンの交換は減点20点
・ラジエータの交換は減点70点
●マフラーのマイナス査定について
・触媒マフラーを交換した場合は、60点の減点
・メインマフラーを交換した場合は、40点の減点
・エキゾーストパイプやサブマフラーを交換した場合は、30点の減点
●ブレーキのマイナス査定について
・ブレーキにオイル漏れが確認された場合は、10点の減点
・ディスクパッドを交換した場合は、15点の減点
・ディスクローターを交換した場合は、15点の減点
●電装部品のマイナス査定について
電装部品は、修理や交換をした箇所により点数がまったく変わりますが、ボディや内装、ブレーキ、エンジンと比較しても、それほど大きな減点にはなりません。
・ワイパーブレードの交換は3点減点
・ワイパーアームの交換は5点減点
・バックランプの交換は5点減点
・キーレスシステムの交換は40点の減点
・リモコンキーの交換は20点の減点
・サイドマーカーランプの交換は3点の減点
・リアコンビネーションランプの交換は16点の減点
・フロントターンシグナルランプの交換は6点の減点
・テールランプの交換は12点の減点
・ヘッドランプの交換は30点の減点
・フォグランプの交換は10点の減点
・コーナリングランプの交換は5点の減点
・ホーンの交換は5点の減点
・バッテリーの交換は10点の減点
・シガーライターの交換は2点の減点