冠水車、水没車 どうしたらいいの?売却できるの?注意点は?分からないあれこれをまとめてみました
目次
冠水車両 浸水車両とは
車のどこまでが水に浸かってしまうと冠水車、水没車と呼ばれるのかというと、
車内に水が入ったかどうかが基準になっています
水にクルマが浸かってしまった時の注意点
フロアに浸水した程度ですと数日放置していると乾いてきてエンジンはかかるようになることもあります。
しかし、電気系統や車両コンピューター(CPU)が水に浸かってしまったことによる漏電による発火、感電の恐れもあります。
さらに、エンジンルーム内のエアクリーナーから水を吸い込んでしまいエンジン内に水を吸い込んでしまう現象(ウォーターハンマー)が起きてしまうとエンジンは完全に使い物にならなくなります。
自分で動かそうとせず、修理会社、JAFなどに連絡をすることが重要です。
浸水の程度による対処
フロア下程度の浸水でエンジンや機能には問題がないので修理してそのまま乗りたい
この場合は室内浸水したことによる雑菌の繁殖、特に塩水の場合は錆の進行がアッという間に進んでしまいますので、もし直す、と決めたならば一日でも早い対応をお勧めします。バッテリーを外し、車内の水を抜き。室内の湿気を逃がすために可能ならばドアを開ける、窓を開けることで少しでも被害の拡大を防ぐことが出来ます。
室内の清掃、フロアカーペットの張替え、水に浸かった電装部品の交換などは思った以上に高額になりますので修理業者様とはしっかり打ち合わせが必要です。
フロア下程度の浸水でエンジンや機能には問題がないが、売却を考えたい
冠水車・水没車というのはそうでない車に比べ査定額はかなり下がってしまいますが、具体的にどの程度下がってしまうのでしょうか?
これは日本自動車査定協会(JAAI)によって基準が定められており、それが下記のような査定基準になっています。
冠水した水位 | 減額率 |
フロア~シート下 | 30% |
シート上部まで | 40% |
これは走りはもちろん機能的に問題がないことが前提になります。
シート上部以上まで浸水してしまうと現実的にはクルマの機能に影響が出ないことはまず考えられません。実際はフロアからシート下までの浸水と考えるほうが現実的です。
綺麗に掃除して機能的にも問題が無ければ、査定時には見つからないのでは?
とのお声もありますが、匂い、錆や、変色など様々な要素から査定員は判断していますし、売却する側のお客様にも告知義務があります。運よくその場で見つからなくても後になって損害賠償請求をされてしまうこともありますのでご注意下さい。
浸水がシート下以上でエンジンがかからない 直せるの?
理論上は不可能ではありませんが、浸水した電気系統を全て交換、エンジンを修理(もしくは載せ替え)、発生してくる錆の問題を考えると、修理費用がクルマ代よりも高くなる、という事も普通で、現実的には処分(売却)することになります。
どこに売却すればいいの?
残念ながら廃車になってしまう事が多いのですが、あきらめるのは早いかも。
一般の買取店ではお金を取られたり、ほとんど値段がつけてもらえない不動の冠水車両でも、思いもよらぬ金額で買い取ってもらえることがあります。
事故車、水没車などを専門に買取している業者は、国内外に多様なネットワークを持っているので、仮にエンジンがかからなくても再利用できるパーツや、密閉されていて浸水の被害を受けなかったパーツ、洗浄することによって利用できる部分に価値を見出して買取をしてくれます。
もちろんすべての車がそうである、とは言いませんが、年式が新しいとか、海外需要が旺盛なハイブリッド車両にお乗り、など可能性はあります。
重要なのは、一般の車買取店、ではなく、事故車、損害車両専門の業者に問い合わせてみる、という事です。少なくとも費用を請求される、という事はないはずです。
まとめ
いかがでしたか?
昨今の異常気象で、いつ何時お車が冠水水没してしまうかはわかりません。
いざという時の注意点、修理や処分についての考え方をまとめてみました。